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海外就職への道

今も昔も「海外就職」を夢見て海外へ出る人は多く「海外就職希望」で留学相談をされる人も少なくありません。「一度は海外で働いてみたい」と希望を胸に相談を頂く度に「どこまでお話をすればいいのか?」と思う時があります。「海外就職」と華々しい希望の先には数多くの試練が待ち構えています。

海外就職を目指す際の手段としては、大きく別けて2つの方法に別れると思います。
1.日本で就職を決めて海外赴任
2.現地の企業に就職する

1の場合は、海外に支所や支店などと言った拠点がある企業と言うことになりますが、必ずと言って希望の国へ赴任が決まるとは限りません。また、海外赴任の辞令がでるまで待ち続けなければいけない。と言う欠点がありますが、一時的に海外で働いてみたいと希望ならば「帰ってくる場所」があるので安心とは言えますね。
しかし、外資系や海外に拠点を持っている企業への就職活動を行うには、企業の敷居にあった能力が求められます。「英語力」だったり「学位」だったり、そして「経験」だったりする訳で求人倍率(競争率)も非常に高いものであるのは事実です。

それに比べて2の場合は主に現地でのリクルート活動が中心になります。稀に日本側で求人が出る場合もありますが、ほとんどの場合は現地採用。現地でチャンスを掴まないと海外就職の切符を手に入れるのは難しいと言うのが実情です。

オーストラリア留学やワーキングホリデーを通じて「海外就職」を目指す場合でも、現地でのリクルート活動ができる利点はありますが、就職(採用)に漕ぎ着けるまでは相当の苦労と強運が必要になります。運良くアルバイト等を通じて「就職希望先」で働く機会を得たとしてもその先に越えなければならない様々なハードルがあります。

まず、最初の難関と言うのが「ビジネス(就労)ビザ」取得です。学生ビザやワーキングホリデービザでアルバイトをしている間はビザの心配はありませんが、それらのビザが切れた時に「スポンサー」として雇用主が就労ビザ取得をサポートして貰えるか?と言うところで一つ目のハードルが発生します。「ビジネス(就労)ビザ」を取得する為には、企業(店)側と本人の能力査定が行われます。企業側は、日本人(外国人)を雇用する為に適切な職場環境が整っているのか?と言った視点から政府より財務状況や雇用環境などの審査が行われます。また本人にも、雇用に適した能力が備わっているのか?と言った審査が行われます。これは、「一人の外国人をビジネス(就労)ビザで雇用するために、一人のオーストラリア人の雇用機会が失われる」と言った見解から「オーストラリア人(又は永住者)では替え難い人材である」と言う事を証明しなければならず、これまでの経歴や実績などを提示しなければいけません。

企業にとっては、審査によって会社経営の「痒い所」を探られる恐れもありますし、「ビジネス(就労)ビザ」スポンサーになるためには少なからずの出費(各種申請費用や手数料など)が必要で面倒な作業なために「どうしてもこの人でなければいけない」を思わせるだけの逸材としての地位を確立させなければ「ビジネス(就労)ビザ」を獲得するのは難しいというのが実情です。アルバイト感覚の延長では決して「ビジネス(就労)ビザ」を獲得することはできません。

「ビジネス(就労)ビザ」のスポンサーになって貰う企業(店)をしっかりと見定める必要があります。無事に「ビジネス(就労)ビザ」を獲得したとしても、勤め先を間違えてしまうと苦難が待ち構えています。「他の仕事に従事することができない」「雇用主との関係が切れるとビザも失効する」と言ったビザ条件が付随する為に雇用主側に都合よく「過重労働」を強いられ「低賃金で酷使」されると言った、明らかに雇用主側に問題がある場合でも「ビジネス(就労)ビザ」のスポンサーであるが故に強く言えない等と言った問題も発生します。(労働者側の権利を主張することは当然の事ですが・・・)
生殺与奪の権利が雇用主側にある訳ですから「ビジネス(就労)ビザ」を「奴隷ビザ」と比喩される所以がそこにあります。そこで求職活動を行う際には、希望の企業(店)が、労働者側の権利を充分に理解しているかどうか?と言った倫理観もしっかりと見定める事が大事です。「ビザを出してくれるなら何処でも良い」と言う考えだとこのようなケースになる場合がありますので注意が必要です。

「ビジネス(就労)ビザ」で働く場合、良くも悪くも緊張感の中で働き続けなければなりません。数年周期で訪れるビザ更新の機会を利用して査定評価等があるかも知れません。そこで雇用主を満足させるに値する成果を示すことが必要になります。「ビジネス(就労)ビザ」を手に入れたからと言って慢心する事なく、絶え間ない努力を続けて実績を残すことができれば「ビジネス(就労)ビザ」の延長が「永住権」申請へと道が広がる事もあります。
海外就職に「永住権」は必要ないかと思うかもしれませんが、「永住権」を持っていると選択できる職種や求人応募の際にこれ以上なく有利に働きます。何より雇用主にとって「ビジネス(就労)ビザ」をサポートする際に求められる査定を受ける必要がないので「負担なく雇用できる」点も利点になります。また、働く側にとっても「転職・キャリアアップしやすい」と言った安心材料も備わっているのも「ビジネス(就労)ビザ」との大きな違いです。

ここまでの到達するには苦労の多い長い道のりがあります。オーストラリアに残り続けたいと思う人達が、苦労に堪えながら這いつくばって働いている現状で「チョッと海外就職してみたいなぁ?」と言う気持ちでは到底太刀打ちできないのは当然の事なんです。相当の決意と熱意を固め、そして準備を行って「海外就職」の道に挑んで貰いたいと思います。
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Author:KALEIDO留学サービス
大西 輝彦(KALEIDO留学サービス代表)
(1972年8月31日 大阪生まれ A型)
◆NPO留学協会 関西事務局 副代表
◆オーストラリア政府教育情報センター・EATC認定留学カウンセラー
◆RCA海外留学アドバイザー

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